違いと使い分け!

簡単にわかる「アクリル・ポリエステル・ナイロン」の違い!

アクリル」「ポリエステル」「ナイロン」は全て「合成繊維」です。違いは「生地の特徴」です。

  生地の特徴の違い 生地の主な用途の違い
アクリル ウールに近い セーター・毛布・カーペットなど
ポリエステル 綿に近い 様々な衣類、スポーツウェアなど
ナイロン に近い 様々な衣類、バック、アウトドア用品、ストッキング靴下など

アクリルとポリエステルの違い」や「ポリエステルとナイロンの違い」など、より詳しい説明を知りたい方は、この記事の下で解説していますので、ぜひ読んでみてください。

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「アクリル・ポリエステル・ナイロン」は三大合成繊維!

合成繊維とは、「石油などの原料を化学的処理することによって作られる繊維」のことを言います。

その中でも、「アクリル・ポリエステル・ナイロン」は、三大合成繊維と呼ばれています。

三大合成繊維の生産量の違い

2017年の三大合成繊維の生産量は、以下の通りです。1位は「ポリエステル」で、圧倒的な生産量を誇っています。

    生産量
1位 ポリエステル 約5380万トン
2位 ナイロン 約560万トン
3位 アクリル 約170万トン

参考:日本化学繊維協会「内外化学繊維生産動向」

「アクリル・ポリエステル・ナイロン」の違いとは?

「アクリル」と「ポリエステル」の違い

アクリル」は「ウール」に近い合成繊維で「暖かい」、「ポリエステル」は「綿」に近い合成繊維で「生地の原価が安い」という特徴があります。

  生地の特徴 暖かい 生地の原価の安い
アクリル ウールに最も近い合成繊維 毛布やセーターに最適  
ポリエステル 綿に最も近い合成繊維   衣類に最適

「ナイロン」と「ポリエステル」の違い

ナイロン」は「」に近い合成繊維で「生地が丈夫でよく伸びる」、「ポリエステル」は「綿」に近く「生地の原価が安い」という特徴があります。

  生地の特徴 生地がよく伸びる 生地の原価が安い
ナイロン に最も近い合成繊維 靴下やストッキングに最適  
ポリエステル 綿に最も近い合成繊維   衣類に最適

生地の特徴の違い

  生地の特徴の違い
アクリル ウールに近い
ポリエステル 綿に近い
ナイロン に近い

「アクリル・ポリエステル・ナイロン」それぞれの意味

「アクリル」とは?

「アクリル」は、「羊毛の代わりとして使われることの多い合成繊維」です。保温性が高く、色が付きやすいという特徴があることから、主にセーター毛布カーペットに使用されています。

アクリル製のセーターやニットは、羊毛より安く作れる上、虫やカビが発生しないという長所がある一方、非常に毛玉になりやすいという短所があります。

「ポリエステル」とは?

「ポリエステル」は、「木綿に近い合成繊維」です。ペットボトルと同じ原料で作られています。

軽くて強度があることから様々な衣類に使われています。速乾性があるため、スポーツウェアにもよく用いられます。

「ナイロン」とは?

「ナイロン」は、「絹に近い合成繊維」です。丈夫で伸縮性に優れているため、開発間もない頃は女性用ストッキングなどに使われていました。

軽くて摩擦に強いという特徴があり、様々なの他、バックアウトドア製品にもよく使われています。熱に弱いため、乾燥機やアイロンを使用に注意が必要な繊維です。

「アクリル・ポリエステル・ナイロン」の特徴の違い

  長所 短所
アクリル
  • 保温性が高い
  • 柔らかい
  • 軽い
  • 染色性が高い
  • 熱に弱い
  • 毛玉になりやすい
ポリエステル
  • 速乾性がある
  • シワになりにくい
  • 静電気が起きやすい
  • 汚れが落ちにくい
  • 熱に強い
ナイロン
  • 軽い
  • 摩擦に強い
  • 伸縮性に優れている
  • 熱に弱い

「アクリル・ポリエステル・ナイロン」開発者の違い

  開発 工業化
アクリル 1931年ドイツのIG社が紡糸に成功 1950年アメリカのデュポン社が工業生産を開始
ポリエステル 1941年イギリスのキャリコ・プリンターズ社によって開発 1953年アメリカのデュポン社によって「ダクロン」と命名して工業化、1955年イギリスのICI社によって「テリレン」と命名して工業化
ナイロン

1935年、世界初の合成繊維「ナイロン66」が、アメリカのデュポン社ウォーレス・カロザースによって開発

1938年アメリカのデュポン社によってナイロン」と命名して工業化

「アクリル・ポリエステル・ナイロン」の英語表現

  英語表現
アクリル acrylic
ポリエステル polyester 
ナイロン nylon

 

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サマリー

「アクリル」と「ポリエステル」の違い

  • アクリル」は「ウール」に近い合成繊維で「暖かい
  • ポリエステル」は「綿」に近い合成繊維で「生地の原価が安い
  生地の特徴 暖かい 生地の原価の安い
アクリル ウールに最も近い合成繊維 毛布やセーターに最適  
ポリエステル 綿に最も近い合成繊維   衣類に最適

「ナイロン」と「ポリエステル」の違い

  • ナイロン」は「」に近い合成繊維で「生地が丈夫でよく伸びる
  • ポリエステル」は「綿」に近く「生地の原価が安い
  生地の特徴 生地がよく伸びる 生地の原価が安い
ナイロン に最も近い合成繊維 靴下やストッキングに最適  
ポリエステル 綿に最も近い合成繊維   衣類に最適

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