「ジャム」と「マーマレード」の違いは、果物の皮が含まれるか含まれないかだけです。
違い | |
ジャム | 果物の皮が含まれない |
マーマレード | 果物の皮が含まれる |
果物の皮の有無によって「ジャム」か「マーマレード」かが変わりますが、より詳しい説明を知りたい方は、この記事の下で解説していますので、ぜひ読んでみてください。
ジャムとマーマレードの違いとは?
ジャム・・果物の皮が含まれない
マーマレード・・果物の皮が含まれる
主な違いは、果物の皮が含まれるか含まれないかです。
原料と作り方の違いは?
原料は?
ジャム | 果物の果肉と果汁 | 砂糖 | |
マーマレード | 果物の果肉と果汁 | 砂糖 | 果物の皮 |
原料は、果実の皮の有無以外同じです。
作り方の違いは?
「ジャム」も「マーマレード」も、実は作り方は同じで、果物を砂糖と一緒に煮詰めて作る、長期保存が可能な食品です。
違うのは、作る過程と、使う果物の種類です!!
作る過程の違いとは?
マーマレードを作る時にだけ、果物の実と皮を分けるという過程が入ります。
使う果物の種類は?
「ジャム」を作る時によく使われる果物
イチゴ・ブドウ・リンゴ・ブルーベリー・アンズ
これらの果物には、ほとんど皮がないため、「マーマレード」にはなりません。
「マーマレード」を作る時によく使われる果物
オレンジ・グレープフルーツ・柚子・レモン・はっさく・夏みかん
ある程度皮がしっかりしている柑橘系の果物に限られます。
栄養素の違いは?
「ジャム」は、生の果物と変わらない位、ポリフェノールや食物繊維などの栄養素を含んでいますが、「マーマレード」はそれに加えて果物の皮の栄養素も加わります。
例えば、果物の皮を陰干ししたものは陳皮(ちんぴ)と呼ばれ、漢方薬でも生薬として利用されています。
また柑橘類の果物の皮には、食物繊維やペクチンのも特徴です。ペクチンは、食物繊維の一種で、腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌を抑える働きがあるため、便秘解消や大腸がんの予防にもつながります。
しかもペクチンの作用は、熱を加えることで数倍になると言われています。
味の違いは?
「ジャム」・・・果肉だけなのでとても甘い
「マーマレード」・・・果肉に加えて、果物の皮も含まれているため、少し苦味がある
語源の違い
「ジャム」・・・英語の古い方言チャム(cham)にあり、「ぐちゃぐちゃ噛む」という意味です。
「マーマレード」・・・ポルトガル語のマルメラーダ(marmelada)にあり、マルメロという柑橘系の果物が原料を煮つめて作ったものを指していました。
起源の違い
「ジャム」の起源
ジャムの歴史は実はとても古く、1万年~1万5000年以上前の旧石器時代後期にジャムが作られていた様子がスペインの洞窟から発見されています。
人間がミツバチの巣から蜜を集めている壁画や、果実を土器で煮こんだ跡などが見つかっており、これがジャムの起源といわれています。
紀元前320年頃にアレクサンダー大王がインドで当時貴重だった砂糖を手に入れ、ヨーロッパへ持ち帰ってからは、砂糖でジャムが作られるようになり、王族や貴族、高僧などに珍重されたという記録が残っています。
その後、十字軍のオリエント遠征(1096~1270年)で、大量の砂糖が持ち帰られて、一般家庭でもジャム作りが盛んに行われるようになったそうです。
「マーマレード」の起源
マーマレードの起源は9世紀のポルトガルで、語源にもなっているマルメロを煮つめた物を食べていたのが起源と言われています。
サマリー
「ジャム」と「マーマレード」の違いは、果物の皮が含まれるか含まれないかだけ!
主な違い | よく使われる果物 | 果物の特徴 | |
ジャム | 果物の皮が含まれない | イチゴ・ブドウ・リンゴ・ブルーベリー・アンズ | 皮がないためマーマレードにはならない果物 |
マーマレード | 果物の皮が含まれる | オレンジ・グレープフルーツ・柚子・レモン・はっさく・夏みかん | 皮がしっかりしてる柑橘系の果物 |
- 栄養素は、「マーマレード」は「ジャム」の栄養素に加えて、果物の皮の栄養素も加わる
- 作り方は同じだが、「マーマレード」のみ果物の実と皮を分ける過程がある
- 語源は、「ジャム」は英語のチャム(cham)、「マーマレード」はポルトガル語のマルメラーダ(marmelada)
- 起源は、「ジャム」は1万年〜1万5000年以上前の旧石器時代後期、「マーマレード」は9世紀のポルトガル