「霧(きり)」「靄(もや)」「霞(かすみ)」は全て「視界が悪くなる現象」です。
違いは3つあります。
- 気象用語かどうか
- 浮いているもの
- 見通せる距離
1、「気象用語かどうか」の違い | 2、「浮いているもの」の違い | 3、「見通せる距離」の違い | |
霧(きり) | ⭕️気象用語:予報用語 | 水滴 | 1km未満:遠くまで見通せない |
靄(もや) | ⭕️気象用語:解説用語 | 1km以上10km未満:遠くまで見通せる | |
霞(かすみ) | ✖️気象用語ではない | 水滴+チリなど | 定義なし |
より詳しい説明を知りたい方は、この記事の下で解説していますので、ぜひ読んでみてください。
「霧(きり)」「靄(もや)」「霞(かすみ)」の違いとは?
「霧(きり)」「靄(もや)」「霞(かすみ)」の違いは3つあります。
- 気象用語かどうか
- 浮いているもの
- 見通せる距離
これら1つ1つについて詳しく説明しています。
1、「気象用語かどうか」の違い
「霧(きり)」と「靄(もや)」は気象用語です。ただし「霧(きり)」は「予報用語」、「靄(もや)」は「解説用語」という違いがあります。
一方「霞(かすみ)」は、気象用語として定義されていません。そのため、天気予報では使われません。
「気象用語かどうか」の違い | 違い:気象庁の定義 | |
霧(きり) | 気象用語 | 予報用語 |
靄(もや) | 気象用語 | 解説用語 |
霞(かすみ) | 気象用語ではない | 使用しない用語 |
2、「浮いているもの」の違い
「霧(きり)」と「靄(もや)」は、大気中の水蒸気が水滴になって空中に浮かび、視界が悪くなる状態のことです。
一方「霞(かすみ)」は、空気中に水滴だけでなくチリ・黄砂・煙などが浮かび、視界が悪くなる状態のことです。
「浮いているもの」の違い | |
霧(きり)・靄(もや) | 水滴 |
霞(かすみ) | 水滴 + ちり・黄砂・煙など |
3、「見通せる距離」の違い
「霧(きり)」と「靄(もや)」は同じ現象ですが、肉眼で物体がはっきり確認できる最大の距離(視程)に違いがあります。「霧(きり)」は「靄(もや)」よりも視界が悪いことを表す言葉です。
一方「霞(かすみ)」は、気象用語ではないため特に定義されていません。白っぽくなったり、遠くがぼんやりしていてはっきり見えない様子を表す言葉です。
「見通せる距離」の違い | |
霧(きり) | 1km未満:遠くまで見通せない
|
靄(もや) | 1km以上、10km未満:遠くまで見通せる |
霞(かすみ) | 定義なし |
「霧(きり)」「靄(もや)」「霞(かすみ)」:季語の違い
季語の違い | |
霧(きり) | 秋 |
靄(もや) | 冬(ただし単独では季語にならない)
|
霞(かすみ) | 春 |
「霧(きり)」「靄(もや)」「霞(かすみ)」の英語表現
霧の濃さ :【濃い】 fog > mist > haze 【薄い】
英語表現 | |
霧(きり) | fog(フォグ) |
靄(もや) | mist(ミスト) |
霞(かすみ) | haze(ヘイズ) |
サマリー
- 「霧(きり)」「靄(もや)」「霞(かすみ)」は全て「視界が悪くなる現象」
- 違いは3つある!
- 気象用語かどうか
- 浮いているもの
- 見通せる距離
1、「気象用語かどうか」の違い | 2、「浮いているもの」の違い | 3、「見通せる距離」の違い | |
霧(きり) | ⭕️気象用語:予報用語 | 水滴 | 1km未満:遠くまで見通せない |
靄(もや) | ⭕️気象用語:解説用語 | 1km以上10km未満:遠くまで見通せる | |
霞(かすみ) | ✖️気象用語ではない | 水滴+チリなど | 定義なし |