違いと使い分け!

簡単に分かる「ジンギスカン」「ラム」「マトン」の違い!

ジンギスカン」「ラム」「マトン」の違いは、「料理名」か「肉の種類」かです。

ジンギスカン」は、羊肉を使った料理名です。羊肉は大きく分けて2種類あり、「ラム」「マトン」と呼ばれます。

ラムは「仔羊の肉」、マトンは「成羊の肉」という違いがあります。

羊肉を使った料理名 違い:羊肉の種類 違い 特徴
ジンギスカン ラム 生後1年未満仔羊の肉
  • 柔らかい
  • ほとんどクセがない
マトン 2歳以上成長した羊の肉
  • 適度な硬さと歯ごたえがある
  • 独特のクセがある

より詳しい説明を知りたい方は、この記事の下で解説していますので、ぜひ読んでみてください。

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「ジンギスカン」「ラム」「マトン」の違いとは?

  意味の違い
ジンギスカン 羊肉を使った料理の名前
ラム 羊肉の種類:仔羊の肉
マトン 羊肉の種類:成羊の肉

「ジンギスカン」「ラム」「マトン」それぞれの意味

「ジンギスカン」の意味

「ジンギスカン」とは、「羊肉を用いた日本の焼肉料理」です。北海道を代表する郷土料理とされています。

中央部が盛り上がっているジンギスカン鍋を使い、羊肉の薄切りと野菜を焼き、羊肉から出る肉汁を用いて野菜を調理しながら食べる料理です。

「ラム」の意味

「ラム」とは、「仔羊の肉」のことです。月齢が12ヶ月未満の羊肉のことを指す言葉です。

臭みが少なく、肉質が柔らかいのが特徴です。クセが少ないため、あまり羊肉を食べ慣れていない人でも食べやすいお肉です。

「マトン」の意味

「マトン」とは、「成長した羊の肉」のことです。月齢が24ヵ月以上の羊肉のことを指す言葉です。

羊独特の臭みがあり、肉質や味もしっかりしているのが特徴です。クセの強いお肉のため苦手とする人も多いです。

「ジンギスカン」の名前の由来

羊肉料理の「ジンギスカン」とモンゴル帝国を率いた「ジンギス・カン」とは関係ない?

「ジンギスカン」は、かつてモンゴル帝国を率いたジンギス・カンが「兵士に食べさせるために作らせたもの」と説明される場合もあるそうですが、北海道の郷土料理となっている「ジンギスカン」と、モンゴル料理はかけ離れており、全く関係ないとされています。

「ジンギスカン」の名付け親は誰?

ジンギスカンの由来に関しては諸説ありますが、1番有力とされているのが、ジンギスカンの名付け親は満州国建国に関わった「駒井徳三」という人物だというものです。

1912年(大正元年)から9年間の、南満州鉄道株式会社の社員時代に命名したと言われています。

源義経が北海道を経由してモンゴルに渡ってジンギスカンになったという都市伝説から、この名前が付けられたそうです。

その根拠として、駒井徳三の娘の満州野(ますの)が、1963年(昭和38年)に発表したエッセイ「父とジンギスカン鍋」があります。

「ジンギスカン」って日本の料理じやないの?

「ジンギスカン」は日本の料理ですが、その起源は中国にあるとされています。

中国には、「烤羊肉串」という羊肉料理があります。

日本陸軍の旧満州(現中国東北部)への進出を機に、中国の「烤羊肉」から着想を得て、日本人向けにアレンジされたのが現在の「ジンギスカン」と呼ばれる羊肉料理と言われています。

日本で最初のジンギスカン専門店は実は東京のお店だった?

今では「ジンギスカンといえば北海道」とうイメージが定着していますが、実は日本で最初にできたジンギスカンの専門店は、1936年(昭和11年)東京杉並区に開かれた「成吉思(ジンギス)荘」だそうです。

北海道に最初にお店ができたのは10年も後1946年(昭和22年)!札幌に開かれた「精養軒」というお店です。

「ジンギスカン」が北海道名物になったのはなぜ?

「ジンギスカン」が北海道名物になったのには、北海道が羊を飼育するのに日本で1番適した気候であることが関係しています。

1914年(大正3年)第一次世界大戦中が勃発。英国が羊毛を軍需品に指定したため、日本は羊毛の輸入ができなくなりました。

そのため政府は、軍服や毛布を調達するために国策として綿羊の国内生産を目指すことになりました。そして1918年(大正7年)、25年で100万頭に増やす「綿羊の100万頭増殖計画」を打ち出したことで、国内の羊の数を大幅に増えました。

ところが、輸入や化学繊維によって羊が余ってしまうようになってしまいます。そこで、その余った羊を有効利用するために、北海道で羊肉を食べ始めるようになったのがはじまりと言われています。

食べ始めたものの、当初は羊肉独特のクセや臭いのため、なかなか浸透はしなかったそうです。

そんな中、羊肉を美味しく食べるようにと開発されたのが「ジンギスカンのタレ!

これも当初は羊肉のイメージの悪さから売れなかったそうですが、タレのおまけに「ジンギスカン鍋」をつけたのが大ヒット!

ジンギスカンの鍋とタレのセット」が爆発的に売れたことと、花見客などにジンギスカン鍋の貸し出しサービスをしたことが合わさって、北海道中にジンギスカンが広まり、北海道の郷土料理と言われるまでになったそうです。

日本に出回る羊肉のほとんどが外国産って本当?

日本に出回る羊肉のほとんどは「外国産」となっています。

オーストラリア産63%、ニュージーランド産35%で、日本に出回る羊肉の98%がこの2つの国からの輸入羊肉となっています。

国産の羊肉1パーセント以下のため、非常に希少とされています。

参考:厚生労働省「平成30年度 輸入食品監視統計

「ジンギスカン」「ラム」「マトン」の英語表現

「ジンギスカン」は、日本の料理のためそのまま「Genghis Khan(ジンギスカン)」と呼ぶか、どんな料理かを英語で説明する必要があります。

  英語表現
ジンギスカン Genghis Khan(ジンギスカン)
ラム lamb(ラァム)
マトン mutton(マトゥン)

    

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サマリー

  • ジンギスカン」「ラム」「マトン」の違いは、「料理名」か「肉の種類」か。
  • ジンギスカン」は、羊肉を使った料理名
  • 羊肉は大きく分けて2種類あり、「ラム」「マトン」と呼ばれる。
  • ラムは「仔羊の肉」、マトンは「成羊の肉」という違いがある。
羊肉を使った料理名 違い:羊肉の種類 違い 特徴
ジンギスカン ラム 生後1年未満仔羊の肉
  • 柔らかい
  • ほとんどクセがない
マトン 2歳以上成長した羊の肉
  • 適度な硬さと歯ごたえがある
  • 独特のクセがある