「あーっ、そういうことか」
姉の家から歩いて行けるところに、
広大なアボカド農園があった。
見慣れないアボカドの木を、
社会見学に来た小学生みたいに、じっと眺める。
こんなふうに、木に実っているところを見るのは、
はじめてだった。
ふと、思い出した。
義理の兄が日本に来ると、
いつもスーパーでアボカドを買ってくる。
それが、毎回ちゃんとおいしい。
私はアボカドが大好物なのに、
選ぶ自信がなくて、なんとなく避けていた。
母も同じで、彼が買ってきたアボカドを見ては、
「目利きだね」と嬉しそうにしていた。
どうして、あの人はいつも
おいしいものを選べるんだろう。
不思議だった。
でも今、目の前にあるこの景色を見て、
「ああ、そういうことか」と思った。
子どもの頃から、
こうやって実っているところを見てきた人と、
スーパーに並んだ状態しか知らない私とでは、
見えているものが、違う。
きっと彼の目には、
私には見えていない何かが、ちゃんと見えているのだと思う。
知らないうちに、
私は「選べない」と決めていたのかもしれない。
でも本当は、
見てきたものが違うだけで、
少しずつでも、近づいていけるのかもしれない。
🌻脳内ルール
選べない私はセンスがない
↓
見てきたものが違うだけかもしれない
初出 : X @hanahanahealing