私は、日本であまりバナナを食べない。
収穫してから、スーパーに並ぶまでの工程を聞いてから、
自然と手が伸びなくなっていた。
どこかで、「避けた方がいいもの」になっていた。
オーストラリアの姉の家の周辺を歩いていたとき、
突然、目の前に、立派なバナナの木が現れた。
思わず、立ち止まる。
こんなふうに、たわわに実ったバナナを見たのは、
はじめてだった。
房になって、ぶら下がっている。
そして、その下には、
見たことのないものが、ビヨーンと伸びていた。
何これ?
一瞬、作り物みたいに見えて、思わず笑ってしまった。
あとで、それがバナナの花だと知った。
私は、バナナのことを、何も知らなかったんだと思った。
その日から、オーストラリアにいる間は、
毎日バナナを食べたくて仕方なくなった。
目の前で育っているものを見てしまったからだ。
もう、私にはそれが、
ただの果物ではなく、
栄養のかたまりにしか見えなくなっていた。
こんな新鮮なバナナを、
毎日食べられる姉が、少し羨ましかった。
同じバナナなのに、
どこで、どんなふうに出会うかで、
こんなにも感じ方が変わるんだと思った。
もし、この木に出会っていなければ、
こんなふうに「おいしい」と感じることもなく、
そのまま帰国していたのかもしれない。
私は、知らないうちに、
見えない情報だけで、
食べるかどうかを決めていたのかもしれない。
でも本当は、
自分の目で見て、
自分の感覚で選んでいいのかもしれない。
🌻脳内ルール
情報で判断する
↓
自分の目で見て、感じて選ぶ
初出 : X @hanahanahealing