「はちみつ」と「メープルシロップ」は見た目も味もそっくりですが、全く違うものです!「はちみつ」は「ハチが作ったもの」、それに対して「メープルシロップ」は「樹液」です。
- はちみつ・・ハチが作ったもの
- メープルシロップ・・樹液
また、「はちみつ」と「メープルシロップ」は、この原材料の違いも含めて、以下のような5つの代表的な違いがあります。
はちみつ | メープルシロップ | |
1、原材料 | 花の蜜とミツバチの体内酵素 | カエデ属の植物の樹液 |
2、甘さの主成分 | ブドウ糖と果糖 | ショ糖 |
3、栄養価 | ビタミンが豊富 | ミネラルが豊富 |
4、抗菌作用 | ある | ない |
5、保存方法 | 常温での可能 | 開封後は冷蔵保存 |
より詳しい説明を知りたい方は、この記事の下で解説していますので、ぜひ読んでみてください。
「はちみつ」と「メープルシロップ」の決定的な違い
決定的な違い | |
はちみつ | ハチが作ったもの |
メープルシロップ | 樹液 |
「はちみつ」と「メープルシロップ」:代表的な5つの違い
「はちみつ」と「メープルシロップ」の代表的な違いは、以下の通りです。
- 原材料の違い
- 甘さの主成分の違い
- 栄養価の違い
- 抗菌作用の違い
- 保存方法の違い
これら1つ1つについて詳しく説明していきます。
1、原材料の違い
- 「はちみつ」は、ミツバチが花から採取した蜜を体内で変化させ、巣の中で貯蔵したものです。単に花から採取した蜜よりも、ミツバチが採取したものの方が、糖濃度は高いです。
原材料の違い | |
はちみつ | 花の蜜とミツバチの体内酵素 |
メープルシロップ | カエデ属の植物の樹液 |
2、甘さの主成分の違い
- 「花の蜜」はもともと「ショ糖」ですが、ミツバチの体内酵素によって「ブドウ糖」と「果糖」へと分解されます。
甘さの主成分の違い | |
はちみつ | ブドウ糖と果糖 |
メープルシロップ | ショ糖 |
3、栄養価の違い
- 「はちみつ」は、ビタミンやナトリウム、ナイアシンといった栄養素を豊富に含んでいます。
- 「メープルシロップ」は、カリウムやカルシウム、マグネシウム、マンガンといったミネラルを豊富に含んでいます。
栄養価の違い | |
はちみつ | ビタミンが豊富 |
メープルシロップ | ミネラルが豊富 |
4、抗菌作用の違い
- 「はちみつ」には強力な抗菌作用があります。
抗菌作用の違い | |
はちみつ | ある |
メープルシロップ | ない |
5、保存方法の違い
- 「はちみつ」は強い殺菌作用があるため、賞味期限がとても長く「常温保存」が可能です。逆に温度が下がると固まる性質があるため、冷蔵庫に入れてしまうと、結晶化して白く固まってしまいます。
- 「メープルシロップ」は、傷みやすい食品です。開封後は冷蔵庫に入れて、なるべく早く食べないとカビが生えてしまうことがあります。
保存方法の違い | |
はちみつ | 常温での可能 |
メープルシロップ | 開封後は冷蔵保存 |
「はちみつ」と「メープルシロップ」それぞれの意味
「はちみつ」とは
「はちみつ」とは、「ミツバチが作った蜜」のことです。
「はちみつ」がどのように作り出されるかというと、まず一部の働きバチが花の蜜を採取し、巣に戻ります。次に、それを巣の中にいる仲間のハチへ口移しで分け与えます。そして、巣の中にいるハチの体内で酵素分解し、巣に貯蔵します。その後、水分を蒸発させ糖度をあげ、熟成させたものが「はちみつ」です。
「メープルシロップ」とは
「メープルシロップ」とは、「カエデ属の植物の樹液を煮詰めて作った甘味料」です。
「メープルシロップ」の作り方は、まずサトウカエデなどの木の幹にドリルで穴をあけ、その穴に管を通して樹液を採取します。次にそれを煮詰め、ろ過して不純物を取り除いたものが「メープルシロップ」です。
1ℓの「メープルシロップ」を作るのに、およそ40ℓの樹液が必要です。
世界に流通する「メープルシロップ」の70%以上がカナダ産!
世界に流通する「メープルシロップ」の70%以上がカナダで作られています。
「メープルシロップ」の原料は「サトウカエデ」などの樹液ですが、「サトウカエデ」はカナダを代表する木です。そして、カナダの国旗に描かれているのが「サトウカエデの葉っぱ(メープルリーフ)」です。
カナダ産「メープルシロップ」の4つのグレード!
カナダ産「メープルシロップ」の樹液を採取できる時期は、1年の中でも初春(2月末〜3月上旬)に限られています。その中でも「樹液を採取する時期」により出来上がるメープルシロップの色や味が異なります。
採取時期が早いのものほど色が薄く味が繊細、遅いものほど色が濃くカエデの木の風味が増していきます。
色と味を基準として、「光の透過率」と「メープル特有の風味」にて4つのグレードに分類されています。
- 「ゴールデン」は、一番しぼりの樹液で最高級
- 「アンバー」は、一番多く流通している
- 「ダーク」は、価格がリーズナブルで買いやすい
- 「ベリーダーク」は、色もかなり濃く濃厚な味わい
樹液を採取する時期の違い | 光の透過率の違い(%) | 風味の違い | |
ゴールデン | 木に穴をあけて最初の頃 | 100〜75(薄い) | デリケートテイスト |
アンバー | ゴールデンの次 | 74.9〜50 | リッチテイスト |
ダーク | アンバーの次 | 49.9〜25 | ロバストテイスト |
ベリーダーク | 採取時期の最後の方 | 24.9〜0(濃い) | ストロングテイスト |
「カエデ」と「もみじ」の違い
「カエデ」と「もみじ」を区別するのは日本だけ?
「カエデ」の葉とよく似たものに「もみじ」があります。
「カエデ」とは「ムクロジ科(旧カエデ科)カエデ属の落葉高木の総称」です。
英語では、カエデ属の植物は全て「mapleメープル」と呼んでいますが、日本では「カエデ属」の中の一部の品種を「もみじ」と呼んでいます。
明確な定義はありませんが、「葉の切れ込みが浅いもの」を「カエデ」、「葉の切れ込みの深いもの」を「もみじ」と分類しています。
日本独自の分類 | 植物学上は同じ植物 | |
カエデ(楓) |
葉の切れ込みが浅いもの | ムクロジ科(旧カエデ科)カエデ属の植物 |
もみじ(紅葉) |
葉の切れ込みが深いもの |
「はちみつ」と「メープルシロップ」の英語表現
英語表現 | |
はちみつ | honey |
メープルシロップ | maple syrup |
サマリー
- 「はちみつ」と「メープルシロップ」は見た目も味もそっくりですが、全く違うもの!
- 「はちみつ」は「ハチが作ったもの」、それに対して「メープルシロップ」は「樹液」
- 「はちみつ」と「メープルシロップ」は、この原材料の違いも含めて、以下のような5つの代表的な違いがある。
はちみつ | メープルシロップ | |
1、原材料 | 花の蜜とミツバチの体内酵素 | カエデ属の植物の樹液 |
2、甘さの主成分 | ブドウ糖と果糖 | ショ糖 |
3、栄養価 | ビタミンが豊富 | ミネラルが豊富 |
4、抗菌作用 | ある | ない |
5、保存方法 | 常温での可能 | 開封後は冷蔵保存 |