「寂しい」と「淋しい」は、意味も読み方も同じです。
違いは、何を表現するかと、常用漢字か否かだけです。
表現対象の違い | 常用漢字 | |
寂しい | 主に情景 | ○ |
淋しい | 主に心情 | × 表外漢字 |
迷った時は、常用漢字である「寂しい(さびしい)」を使ってください。
細かいニュアンスの違いや、文章での使い方など、より詳しい説明を知りたい方は、この記事の下で解説していますので、ぜひ読んでみてください。
寂しいと淋しいの意味と読み方の違いとは?
意味の違い
「寂しい」と「淋しい」の意味は同じです。
読み方の違い
「寂しい」と「淋しい」の読み方も同じで、「さびしい」と「さみしい」の2つです。
元々「さびしい」と使われていたのが、「さみしい」に変化したと言われています。
意味 | 読み方 | |
寂しい・淋しい |
|
さびしい・さみしい |
「寂しい」と「淋しい」の使い分け
迷った時は、常用漢字である「寂しい(さびしい)」を使ってください。
「寂しい」は情景を表す言葉
「寂」の漢字には、「ひっそりとしている」「静か」という意味があり、人気がなくて心細いような状況を表すことができます。
- シャッター通りになってしまった商店街は、活気がなくて寂しい。
- 一人暮らしなので、家に帰っても話し相手がいなくて寂しい。
- 過疎化が進む故郷に帰省する度に、何とも言えない寂しさを感じる。
「淋しい」は心情を表す言葉
涙が出るほどの悲しい気持ちや、涙が目に浮かぶほどの悲しい情景を表す時は、「淋しい」が使われる。
文学作品や私的な手紙やメールでは、「会えなくて寂しい」よりも「会えなくて淋しい」とした方が、よりその気持ちを強く表現できる。
- 転校先の学校に馴染めず、毎日本当に淋しかった。
- 恋人が事故で亡くなってしまい、毎日淋しくて涙が止まらない。
- 長年営んだお店を畳まないといけなくなった店主の姿は、本当に淋しそうだった。
サマリー
「寂しい」と「淋しい」は、意味も読み方も同じ!
違いは、何を表現するかと、常用漢字か否かだけ。
表現対象の違い | 常用漢字 | |
寂しい | 主に情景 | ○ |
淋しい | 主に心情 | × 表外漢字 |
迷った時は、常用漢字である「寂しい(さびしい)」を使ってください。